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             あれ?という感覚 
             
             
              昨日新患で、ぎっくり腰の患者さんが2名来院されました。 
             
             
              今回は2人とも仙腸関節性の腰痛でしたから、私の得意とする領域だったわけ 
              ですが、最初の患者さんは当初反応がいまいちでした。施術中私自身もそれを 
              感じていて、状態がかなり悪かった、ということもありますが、あれ?変だな、と 
              思うことが何度かありました。 
             
             
              寝かせた状態で施術を終えた後、私は座らせて最後の仕上げをするのですが、 
              その際に気になって「右利きですよね?」と聞いたところ、「いえ、運動する時は 
              左利きなんです」との答えが返ってきたのです。あぁ、どうりで・・・。 
             
             
              検査をしているときにも「あれ?」と感じることは何度かありましたし、施術中も 
              違和感を感じていました。私の施術は利き手の分析が非常に重要なのですが、 
              少数派の左利きはすべて右利きの正反対というわけではなくて、「あれ、なにか 
              違うな」という微妙な動きの違いで気づくことが多いのです。 
             
             
              利き手(実際には利き足ですが)の分析に限らず、施術中に感じた「あれ?」と 
              いう感覚にいつも注意を払っていなければ、大きな見落としをしてしまう危険が 
              あるということを改めて実感しました。 
             
             
              先日学生に、「あれ?なにか違うな、と感じたら、それを無視してはいけない」と 
              話したばかりでした。今回は予診票を右手で記入しているのを見ていたので、 
              すっかり右利きだと決めつけてしまっていたのです。反省。 
             
             
              と、講義の翌日に講師自身がその失敗を犯すという離れ技を成し遂げたことに 
              なりますが、今回は最後に気がついたのでギリギリセーフ。患者さんの腰痛も 
              その後の最終調整で治まり、結果的に、利き手と骨盤の変位にはやっぱり対応 
              関係があるということが実証されたようで、反省したり満足したり・・・。 
             
             
              この「あれ?」は、どこか直観と結びついているのだと思うのですが、そうした 
              直観がすべて正しいのか、とか、それは本当に直観なのか、ということを考え 
              だすときりがなくなりますが、とにかくこの「直観」というものを大事にしたい、と 
              再び西田幾多郎の「行為的直観」に取りつかれている私は思うのです(^^)。 
             
             
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